UCIエリート男子 レースレポート DAY1(土曜日)

投稿者: | 2018年11月17日

エリート女子に続くのは、この日のトリを飾るRaphaスーパークロス野辺山UCIエリート男子。こちらは105名のエントリーという、大盛況のレースに。国内屈指の選手たちに加え、昨年も野辺山を沸かせた外国人選手たちがレースを作りました。

コールアップにも時間を要する100名オーバーのレース。ホールショットを獲ったのはギャリー・ミルバーン(MAAP ENVE CX Team)。今も語り継がれる伝説的な2016年の泥レースを制したオージーが、切れ味のよい走りを見せます。

同じく好スタートを切った横山航太(シマノレーシング)の後ろから、舗装路の登りで鋭いアタックを見せて飛び出したのは昨年2日間とも4位に終わったアンソニー・クラーク(スクイッド・スクアッド)。これに唯一着いていけたのは、昨年の初日に優勝、2日目に2位という圧巻の成績を残したエミル・ヘケレ(GALAXY CYKLOSVEC STEVENS)でした。

前週の幕張で他を寄せ付けずに圧勝したクラークと、ワールドカッパーのヘケレの2名から数秒遅れてミルバーン、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)、小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)、沢田時(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)、前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、ケヴィン・ブラッドフォード(SET/Coaching.com)らが続く展開に。

クラークとヘケレがハイペースを刻む後ろで、後続の3位パックは出入りの激しい展開に。一時は織田がひとり先行する場面も見られたもののの、決定的な動きには結びつかず。逆にミルバーン、前田、小坂にリードを許す展開となります。

3位パックの3名が先頭を交代しながら進んでいく一方で、先頭2名の均衡が崩れます。舗装路の登り、あるいはあらゆるコーナーの立ち上がりの毎回で、まるでアタックをするかのようなダンシングを見せるクラークの強烈なペースに、レース巧者ヘケレが引き離される展開に。前週の幕張でも見せた独走劇が始まると、チェコの古豪も追いつくことは適いませんでした。

昨年よりも確実に進化した走りを見せたクラーク。舗装路の登り、シケイン越え、あらゆる区間でそのスピードは際立っており、毎周回クラークが姿を表すごとに観客のどよめきが起こるほど。圧巻の走りを見せたクラークが歓喜の独走勝利で初日を締めくくりました。スクイッド・スクアッドとしては男女両レース制覇という圧倒ぶり。

ベテランらしい崩れない走りを見せたヘケレは初日2位フィニッシュ。明日のレースではどんな走りを見せてくれるでしょうか。

そして加熱したのは3位争い。小坂、前田、ミルバーンと三つ巴の争いは最後の最後までもつれ、小坂と前田のマッチスプリントで最終ストレートライン。このスプリントを制したのは前田! 日本人最高位となる3位を獲得。昨年、野辺山で開催された全日本選手権で優勝を遂げた小坂が4位、最後に遅れを喫したミルバーンが5位に入りました。

6位に織田聖。U23相当の選手ですが、エリートレベルで通用する脚力を改めてここ野辺山で示しました。

 

UCIエリート男子結果(11月17日)
1位:アンソニー・クラーク(スクイッド・スクアッド)58’16”
2位:エミル・ヘケレ(GALAXY CYKLOSVEC STEVENS)+30″
3位:前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム) +43″
4位:小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)+45″
5位:ギャリー・ミルバーン(MAAP ENVE CX Team)+1’12”
6位:織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)+1’16”

カテゴリー: 2018